鹿島槍ヶ岳天狗尾根(北壁正面ルンゼ偵察) 2014.04.12〜04.13 山梨アルパインクラブ　深川 神奈川メーグリ家　三瓶
私のアルパインクライミングのバディーの三瓶氏が北壁正面ルンゼの計画を持って来た。 チャンスの精には前髪があるという・・・ 私はありがたく三瓶氏の前髪を思いっきり握った。 ４月１２日　８：３０大谷原からのスタート。順調に荒沢出合に取り付き。 天狗尾根第一クロワールに足を進めたが、尾根上の雪はシャリシャリで結合していない。 足元は崩れ、シュルンドの多発で、容易と思っていた第一クロワール、ナイフリッジ、第二クロワールの通過にコマを進めるたび、悪場の処理に肝を冷やした。 正直、「ヒヤリ」とした場面が多数あった・・・ それでも、BC（ベースキャンプ）の天狗の鼻までは行かなければ！という思いにかられ、１６：１０　神経衰弱の様な雪稜を登攀してBCに到着した。
テント内で二人で、今回は登攀が成功しても下山時、気温の上昇により雪質が変化し下山出来ないリスクが高すぎると判断。 残念だが、翌日は３時起き、５時スタート。雪が固いうちに下山する事にした。 それでもテント内は、二人で納得しての判断だったので、たわいもない話で盛り上がった。
４月１３日予定通りスタート。 しかしながら、気温上昇が早く、第二クロワールでの懸垂、ナイフリッジ通過はかなり難儀した。 それでも１０時には何とか大谷原に到着。二人で安堵して今回は偵察とした。 ５月に再登を誓い、北壁を後にした・・・ 鹿島槍北壁、それは雑誌で見た南米チリ山脈のモルゲンロードの様で感動で胸がいっぱいであった。

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