屏風岩東壁雲稜ルート

2009.08.14〜08.15

Fka/Fry

思えば昔は良く通った屏風岩。最近は足が遠のいていたが、久しぶりに巨大な花崗岩をよじ登りたいと思い、深川さんと出掛けることにした。
お盆の週末で混雑が危惧されたが、まあ屏風なんて今時はあんまり人来ないんじゃないの、と楽観視して前夜発で沢渡へ。

8月14日、朝5時に起床して格安ジャンボタクシーにて上高地へ。計画書を提出し、6時丁度に出発。
明神、徳沢と快調に飛ばし、8時には横尾到着。これは今日中に余裕で完登して横尾で生ビールですね〜っと早くも楽勝ムードが漂う。

さて、1ルンゼ押出で渡渉を企てるが、なんだか記憶よりも水量が多い。
ズボンを腿まで捲り上げていざ水に入るが、あっというまに腰近くまで雪解け水に浸かって体温が急降下。
あとは1ルンゼの急登を黙々と歩き、9時半にT4尾根取付きに到着。2パーティ分の装備が残置されており、上の方からは活発なコールが聞こえてくる。
少し嫌な予感がしつつもギアを身に付けて登攀開始。

1P　深川リードで4級+、30ｍ　出だしが細かく砂も乗っている

2P　古屋リードで5級、40ｍ　出だしから被っておりあとは気持ちの良い垂壁

もう1ピッチロープを伸ばした後はコンテで適当に進み、

3P　古屋リードで4級−、15ｍ　T4手前のチムニーからスラブ

T4に着いてみると、雲稜も東稜も複数パーティが取付いており既に順番待ちの様相。青白ハング方面にも先行あり。
壁が終わるところまで登って同ルート下降しましょう、ということで大体の装備をT4にデポ、休憩の後11時過ぎに雲稜ルートの登攀を開始。

4P　古屋リードで4級、15ｍ　長いジェードルの核心を深川さんに譲るため、一段上がっておく

5P　深川リードで5級、45ｍ　垂直から次第に傾斜の強まる凹角、ホールドは大きく花崗岩が最高に楽しい

6P　古屋リードで5級、35ｍ　垂壁を右トラバースの後に薄被りを越えて左へ反転、扇岩テラスまで

ここで先行に追いつく。前には3パーティいるとのこと。皆さんと雑談したり次ピッチの人工登攀を見物したりしながら、ここで1時間強の順番待ち。
前パーティの方がリングボルトの代用スリングがブチ切れて落ちたりしていました。

7P　深川リードでA1、35ｍ　単調な人工だが支点は貧弱、一部神頼み的な登り

次ピッチ、ハングの下まで登ったところで既に3時過ぎ、前はまだまだ詰まっているのでここから下降に決定。
先ずは扇岩テラスまで戻り、ここから雲稜のラインは曲がっていて降りづらいので、一旦東壁テラスへ降り、そこからジャスト50ｍのまっすぐな懸垂でT4に戻る。

あとはT4尾根をロープを出しつつ下り、最後に40ｍの懸垂×2回でめでたく地面に戻る。お疲れ様でした〜

一層水量の増えた気がする渡渉を再度こなし、暗くなる寸前に横尾帰着。だらだらとビールを飲んでツエルトに潜り込んでお休みなさい。

翌朝はずうずうしいカモと遊んだりしながらさっさと上高地へ下山。風呂にも入らずカモシカに寄ってチョークバッグなど購入するのであった。

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